【ご質問】
会社に通勤している途中に交通事故にあいました。労災を使うと、保険料率は上がりますか？
【ご回答】
上がらないと考えられます。
保険料率が上がるのは、業務災害のみ
交通事故で、労災を使おうとすると、会社側が「労災を使うと、保険料が上がるからやめてくれ」ということがあります。
そもそも、このような言い分自体問題ではありますが、保険料率が上がる労災と上がらない労災とがあることに注意が必要です。
保険料率があがるのは、あくまで業務災害です。
通勤災害に労災保険を利用しても、そもそも、保険料率は上がらないので注意が必要です。
また、業務災害であっても、労災保険を利用すると、即、保険料率が上がるものではありません。
事業所がメリット制の適用を受けており、かつ、収支を算定した結果、保険料率の増加に該当する場合にのみ保険料率が上昇します。
労災利用はメリットが大きい
交通事故の被害者は、労災を利用することによってメリットが大きいです。
休業特別支給金など、損益相殺の対象にならないお金を受け取れる可能性がありますし、過失のある事故では、治療費が全額労災の負担になるので、経済的メリットがあると言えます。
労災隠し自体が問題ですが、そもそも、通勤災害の場合には、たとえメリット制の適用対象となっている事業であっても、保険料率は上がらないので、積極的に利用を検討すべきでしょう。