※解決事例のご紹介は、有利な結果をもたらすことを保証するものではありません。同じような交通事故事件でも、弁護士が介入して増額に成功するケースもあれば、減額されるケースもありえます。ケースに応じた見通しをお伝えさせていただきますので、交通事故は弁護士にご相談ください。
今回の交通事故案件の概要
今回ご紹介する案件は、交通事故の被害にあった後、首や腰の痛み、そして頭痛などの症状を抱えていらっしゃった、東京在住の専業主婦の方のケースです。
この方は治療中の段階でご相談をお受けしました。
ある程度治療は継続されていたものの、首や腰の痛みが持続しており、完治は難しそうに思われた方でした。
そのためまずは後遺障害の等級認定を目指し、次いで主婦としての休業損害や慰謝料等の獲得を目指しました。
弁護士のポイント~後遺障害等級認定~
今回のケースでは、まずは後遺障害の等級認定が適切にされるかがポイントです。
何度か解説していますが、今回のケースでみられたような頭痛、頚部痛といった症状は自覚症状ですので、外から見ただけではわかりません。
また、痛みがあるかどうかを医学的に明確にするような検査方法もありませんので、非常に立証が難しい分野となります。
後遺障害の等級認定のために、まずは適切な治療を受けることをおすすめしました。
適切な治療といっても、何も臨床医が間違った治療を行っていたというケースではありません。
きちんと医師の指示に基づいてリハビリを受けることです。
痛みの立証資料に乏しいむち打ちのようなケースで痛みが残っていることを立証するには、定期的な通院をすることが重要と考えられます(治療実績をつむ)。
また、四肢のしびれ等の症状はなかったので椎間板ヘルニアの可能性は薄かったのですが、念のため、MRI撮影をおすすめしたところ椎間板の変性が確認されました。
日常生活状況報告書の提出
今回のケースでは椎間板変性以外に医学的な立証資料は乏しかったものの、自覚症状はかなりひどいものでしたので、日常生活状況報告書というかたちで自覚症状をまとめました。
自賠責調査事務所はむち打ちのケースでは、基本的に後遺障害診断書などの書類のみで審査を行い、臨床医や被害者本人から直接事情聴取をするということはあままりありません。
そのため、診断書や後遺障害診断書だけでは伝えきれない自覚症状があれば、それをまとめることも有効です。
結果、後遺障害等級14級9号が認定されました。
主婦休業損害や慰謝料等で約340万円を獲得
後遺障害等級の認定を受けたので、その後は交渉にうつりました。
自覚症状がひどい案件で、依頼者の方もきちんとした慰謝料等をもらいたいという気持ちが強かったので粘り強く交渉しました。
結果、訴訟等はせず、交渉で既払治療費を除き約340万円の獲得に成功しました。
立証資料が乏しい案件こそ治療が重要
今回のように立証資料乏しい案件では、後遺障害が必ず認定されるというものではありません。
そのため、まずは自身の身体を治すためにきちんと通院することが重要です。
また、医師の指示に従って定期的に通院をすることは後遺障害の立証の上でも有効に働くと考えられます。
治療中の段階で弁護士にご相談いただいてよかった案件といえるでしょう。
アウル東京法律事務所では、治療中でも相談をお受けしておりますのでまずはご相談ください。