交通事故サポートよくある質問(Q&A)

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  3. 頚椎捻挫(むち打ち)・腰椎捻挫
  4. むち打ちで、吐き気や嘔吐が持続することはありますか?(むち打ちの慢性期症状)

アウル東京法律事務所で、交通事故や事務所全般に関することでよくご質問(相談)を受ける内容とその回答です。

頚椎捻挫(むち打ち)・腰椎捻挫むち打ちで、吐き気や嘔吐が持続することはありますか?(むち打ちの慢性期症状)


【ご質問】


むち打ちで、吐き気や嘔吐が持続することはありますか?


【ご回答】


交通事故によるむち打ち損傷のため、吐き気や嘔吐が持続しているという相談者の方は見受けられます。

データからも、このような症状が比較的多くみられることは明らかです。


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データから見る、むち打ちによる吐き気・嘔吐

文献(遠藤健司『むち打ち損傷ハンドブック第2版』44頁)によると、むち打ち患者のうち、

吐き気や嘔吐といった症状が「17~29%で認められたと報告されている。」

また、「ほぼ全例頸部痛を合併しており、単独症状はほとんどない」

さらに、注目すべきことに、「6か月以上の持続例も33%存在している」

とされており、むち打ちのため、吐き気や嘔吐が慢性化することは、決して稀なことではないことが、データからも裏付けられています。


むち打ちによる吐き気・嘔吐の原因

では、このような吐き気・嘔吐といった症状は、何が原因で発生しているのでしょうか。

原因の一つとして、自律神経系の異常が考えられます(たとえば、バレー・リュー症候群)。

たとえば、急に立ち上がると、軽いめまいを感じることはありませんか?

これは、起立性低血圧による、脳貧血が原因と考えられます。

通常、姿勢を変化させると、前庭自律神経反射というものが働きます。

これによって、脳血流の低下を最小限に抑えているのです。

しかしながら、むち打ち損傷による頸部筋の過緊張などが原因となり、前庭神経が異常興奮すると、自律神経系にも異常を与えます。

このような自律神経系の異常により、吐き気や嘔吐などの症状が出ることが考えられます。


吐き気や嘔吐などがあれば、きちんと主張することが必要

吐き気や嘔吐などの症状が持続している場合には、きちんとそのことを主張するべきです。

たとえば、福岡地判平成26年2月13日では、吐き気や嘔吐などが持続していることも考慮し、後遺障害等級は14級ながらも、逸失利益について、労働能力喪失率を9%、労働能力喪失期間を10年と認定していますむち打ちで14級の場合は、労働能力喪失率5%、労働能力喪失期間5年間程度に制限される例が多いです)。


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