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2016.08.01交通事故についてホステス・ホストの逸失利益はおいくら


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ホステス・ホストの逸失利益


さて、これまで芸能人が交通事故にあった場合の逸失利益モデルの逸失利益プロ野球選手の逸失利益に関してふれてきました。

いずれも年齢や人気により収入が左右される職業でありますが、今回はホステスの逸失利益のうち、主に就労可能期間の問題について解説していきます。

ちなみに、これまでも何度か解説してきましたが、逸失利益というのは交通事故によって失った利益のことです。

事故にさえあわなければこれくらいの収入を得られたはずなのに、事故のために失ってしまった、だから損害賠償を求めるという性質のものです。


ホステス・ホストの逸失利益を決める上での大きな問題


芸能人やプロ野球選手などにもいえることですが、ホステスのような仕事は人気等により収入が大きく増減するので、仮に交通事故の被害にあう前年度は高収入を得ていたとしても、そのような高収入を長期間にわたって維持することは難しいという問題を抱えています。

この問題は逸失利益の算定に大きな影響を及ぼします。

ホステスやホストに年齢制限はありませんので、たとえば、40歳、50歳のホステスは現実に存在するでしょう。

しかしながら、25歳で年収2000万円のホステスがこの高収入を50歳まで維持できるかというとそれは現実的ではないでしょう。

25歳には25歳の、50歳には50歳の、年齢に応じたホステスとしての働き方があるはずであり、それにより収入も左右されるはずです。


35歳が一つの目安?


滝谷滉「ホステスの逸失利益」交通事故紛争処理センター創立10周年記念論文集248ぺ頁では、『ホステスとしての就労可能年数は、本人の年齢、能力、経験、意欲、容貌、収入、勤務先のホステスの年齢状況等から画一的な判断はできないが、年齢が比較的若い20歳代以下の場合はおおむね35歳程度までと考え、それ以上の年齢で稼働していた場合には順次段階的にある程度の稼働期間を認めてゆく考え方が妥当であり、判例のすう勢でもある』という指摘をしています。

これは非常に有益な視点といえるでしょう。

ただ、この文献をもって35歳までは事故の前年度の年収をもとに逸失利益が認められるとストレートに考えることはできないので注意が必要です。

たとえば、事故の前年度の収入がそれほど高額でなければその程度の収入であれば継続的に得られたであろうといえるでしょうが、数千万円となってくると果たしてそれほどの収入を10年ほど継続して得ることができたかというと疑問の余地は大きくなります。

結局のところはホステスの逸失利益も個別具体的な事情によって左右されるので画一的な判断はできませんが、20歳代以下のホステス・ホストの場合は、35歳というのは一つの目安になるでしょう。


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